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技術紹介 2026.04.13

天井の結露・カビ対策|冷蔵倉庫の屋根で起きている「熱橋(ヒートブリッジ)」を断つ!

1. 結露の真犯人「熱橋(ヒートブリッジ)」とは何か?

結露は、温かく湿った空気が冷たい物体に触れて「露点温度」を下回った瞬間に、水滴に変わる物理現象です。 冷蔵倉庫の場合、庫内は常に低温に保たれています。一方で、夏場の金属屋根は直射日光により高温に熱せられ、屋根裏には高温多湿な空気が溜まります。

ここで問題になるのが「熱橋(ヒートブリッジ)」です。 熱橋とは、建物の断熱材を貫通して、外の熱を内部へ(または内部の冷気を外部へ)直接伝えてしまう「熱の通り道」のことです。金属屋根を支える「鉄骨(梁や柱)」や、屋根材を固定する「金属ボルト」はこの熱橋になりやすい性質を持っています。

庫内の冷気によってキンキンに冷やされた鉄骨が、高温多湿な屋根裏の空気に触れることで、鉄骨の表面で激しい結露が発生し、それが水滴となってポタポタと落ちてくるのです。

 


2. なぜ「分厚い断熱材」だけでは解決しないのか?

「結露するなら、もっと分厚いグラスウールやウレタンフォームを吹き付ければいいのではないか」と考えがちですが、厚みを増すだけでは根本解決に至りません。

  • 隙間からの湿気の侵入: 鉄骨の複雑な形状(H鋼の角など)やボルト周りに、繊維系断熱材などを「隙間なく」施工するのは困難です。ほんのわずかな隙間でもあれば、そこから湿気が入り込み、冷たい鉄骨に触れて結露します。

  • 断熱材自体の吸水リスク(内部結露): 結露水を断熱材が吸ってしまうと、断熱性能が著しく低下し、さらに結露が悪化するという悪循環に陥ります。

 


3. 熱橋を断ち、結露を防ぐ「2つの具体的解決策」

冷蔵倉庫の屋根・天井における結露を止めるには、断熱材の「厚み」で勝負するのではなく、以下の物理的アプローチが最も確実です。

解決策①:屋根の外側で熱を弾き、圧倒的な「温度差」をなくす

結露は「極端な温度差」がある場所で発生します。庫内の温度を上げることはできないため、屋根の最も外側に高純度アルミシートを施工し、「外側(屋根側)の温度を下げる」のが理想です。

熱を屋根の表面で物理的に跳ね返すため、屋根裏に強烈な熱が溜まりません。これにより冷えた鉄骨との温度差が大幅に縮まり、結露の発生条件そのものを緩和させます。

解決策②:低透湿率の素材で、冷たい鉄骨を「徹底密閉」する

どうしても冷たくなってしまう鉄骨(熱橋部分)には、高温多湿な空気を「少しも触れさせない」ことが重要です。鉄骨や天井裏の隙間を、水蒸気を通さない専用シートで徹底して覆い、高耐久のテープで隙間なく密閉します。

これにより、結露の原因となる「湿気」が冷たい金属表面に到達できなくなるため、物理的に水滴が発生しなくなり、カビの発生源も同時に絶つことができます。

 


4. 失敗しないための「施工品質」の重要性

上記の解決策を確実に成功させるためには、材料のスペック以上に「施工の精密さ」が問われます。 冷蔵倉庫の屋根裏は入り組んだボルトなどが多数存在し、「少しの隙間」が新たな熱橋となります。これを防ぐためには、建物の構造と金属の特性を熟知した「建築板金のプロ」による以下のプロセスが不可欠です。

  1. 赤外線サーモグラフィによる「熱橋の特定」:どこが最も冷え、結露のリスクが高いかを感覚ではなく温度データとして可視化します。

  2. 緻密な役物(やくもの)処理:複雑な障害物や鉄骨の形状に合わせてシートを加工し、隙間を完全に塞ぐ高度な施工技術が求められます。

 


まとめ:自社の結露原因を「科学的」に把握しましょう

冷蔵倉庫の天井結露やカビ対策は、闇雲に換気扇を増やしたり拭き取り作業を繰り返すといった対症療法では解決しません。物理的な原因(熱橋)を特定し、それを断ち切る構造的なアプローチが必要です。

まずは、ドローンや赤外線カメラを活用した「結露リスク・熱橋診断」で、貴社の倉庫の屋根や天井裏で「今、何が起きているか」を正確に把握することから始めてみるのをおすすめしています。目に見える温度データという事実に基づいた解決策をご検討ください。



 
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